バイク事故・自動車事故の致死率についての現状

1 バイク事故・自動車事故の致死率について
【表1】  死傷者数 死者数 致死率 1000人中死者数
自動車乗車中 414,088人 1,338人 0.32% 3.2人
自動二輪乗車中 31,566人 460人 1.46% 14.6人
原付乗車中 32,893人 224人 0.68% 6.8人

 この表は、自動車等に乗車中の事故の致死率(死傷者数のうち、死者数がどの程度か)をあらわしています。平成28年中に起きた交通事故に関する警察庁の統計を基にまとめています。この表によれば、自動車乗車中の事故の致死率が0.32%であるのに対し、自動二輪車の場合1.46%、原付の場合0.68%と、それぞれ、自動二輪車は自動車の約4.6倍、原付は自動車の約2.1倍となっています。

 バイク事故の場合、自動車乗車中の事故と比較して致死率が非常に高くなっていることが分かります。

2 致死率増加の要因

  頭部 胸部 腹部 頸部 全損
事故全体 43.4% 25.3% 6.9% 5.5% 7.3%
自動車乗車中
(1,338人)
27.6% 34.8% 11.7% 5.8% 8.2%
二輪車乗車中
(684人)
41.8% 29.2% 7.3% 7.7% 5.8%

 この表は、交通事故で死亡した人がどの部位を損傷していたかを、事故全体で見た場合と、自動車乗車中、二輪車乗車中で見た場合とにまとめています。
 1と同じく、平成28年中に起きた交通事故に関する警察庁の統計を基にまとめています。例えば、平成28年中の事故による死亡者数は3、904人で、そのうち頭部を損傷していたのが43.4%です。また、「全損」とは、損傷が複数あり、致命傷が複数ある場合をいいます。

 この表によると、事故全体の死亡者の損傷部位は頭部が最も多くなっています。そこで、頭部を損傷することは致死率を高めるといってよいでしょう。そして、二輪車乗車中の死亡者が頭部を損傷している割合も、自動車乗車中の死亡者に比べて非常に高くなっています。

 なお、警視庁は、平成28年中に東京都内で発生した二輪車乗車中の事故の死亡者のうち、35%が事故時にヘルメットを脱落していたと発表しています。二輪車乗車中の死亡者については、ヘルメットによる衝撃の緩和がないために頭部を損傷しやすくなり、死亡率が高まったと考えられます。

3 最後に

 以上のことから、バイク(特に自動二輪車)の場合、自動車と比べ、事故が起きた際に結果が重大となる危険が高いといえます。

 また、バイク事故による死亡結果を防止するためには、頭部損傷を防ぐこと、加えて、胸部の損傷を防ぐことが大切だといえるでしょう。警視庁は、ヘルメットのあごひもをしっかり締めることや、胸部のプロテクターを装着することを薦めています。

 

死亡事故の損害賠償

1 バイク事故による死亡であっても、自動車事故による死亡であっても、損害賠償請求をするにおいては、基本的に同じです。例えばバイク事故だということだけで慰謝料が上がるとか下がるとかいったことはありません。

2 損害

⑴ 被害者がバイク乗車中の事故で亡くなってしまった場合、遺族は、加害者に対し損害賠償を求めていくことになります。事故の被害者が亡くなってしまった場合に賠償を請求する損害としては、主に以下の3つがあります。
  ① 葬儀関係費用
  ② 死亡による逸失利益
  ③ 死亡慰謝料

⑵①から③の損害やその他の損害について、その額を算定するに当たっては、それぞれ一定の算定基準や基本となる額があります。しかし、当然のことながら、個別の事案ごとに具体的な額は変わってきますから、個別に検討し具体的な額を算出する必要があります。より詳しいことについては、一度交通事故に精通した弁護士に相談してみて下さい。

バイク事故に関連するページはこちらをご覧ください。

― バイクによる交通事故の場合
— バイク(二輪車・オートバイ)事故の特徴
— バイクと自動車の交通事故 ~バイク事故の致死率の高さ~
— バイク事故と後遺障害
— バイク(二輪車・オートバイ)事故の過失割合
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