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高齢者ドライバーの交通事故

65歳以上の高齢者となると運転することに不安を覚えてくる方も多くいらっしゃることと思います。

しかし、危険であることはわかっていても、自動車を運転しないと日常生活が成り立たないから免許証を返納するわけにもいかない・・・

このような方も多いのではないでしょうか。

本記事では、高齢者ドライバーの交通事故に関して、弁護士の観点から解説をしていきます。

 

高齢者ドライバーの交通事故発生状況

ここ10年をみると、65歳以上の高齢者ドライバーの交通事故の件数の割合は、全体の交通事故の件数のうち15%~18%程度を推移しています。

高齢者になったら免許証を返納しようという流れは、近年になって浸透したようにも思えますが、実際には日常生活を送っていく上で自動車を運転せざるを得ず、高齢者ドライバーによる交通事故は、依然として一定の割合で発生している状況です。

 

高齢者ドライバーのよくある事故原因

高齢者ドライバーの場合、どのような交通事故が発生しているのでしょうか?

その傾向をみていきましょう。

警視庁によれば、高齢者の交通事故について違反種別で分類すると以下のとおりとなります。

 

安全不確認 交差点安全進行 前方

不注意

ハンドル・ブレーキ操作不適 動静不注視 歩行者妨害 信号無視 その他
34.7 18.0 11.6 7.6 5.9 5.2 2.7 14.3

出典:警視庁交通総務課統計(単位 パーセント)https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/kotsu/jikoboshi/koreisha/koreijiko.html

 

3割以上の交通事故が、安全不確認です。前方不注意や動静不注視なども含めると、約50%は、きちんと周囲を確認していないという注意力の欠如が原因であることがわかります。

老化による運動能力の低下というよりは、注意力・認識力が低下することにより交通事故となってしまうおそれが高いものと思われます。

 

また、交通事故の人的要因(運転手のどのような行動が原因となったか)で分類するといかのとおりとなります。

発見の遅れ 判断の誤り等 操作上の誤り 調査不能
80.6 10.0 9.1 0.4

出典:警視庁交通総務課統計(単位 パーセント)https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/kotsu/jikoboshi/koreisha/koreijiko.html

 

やはり、発見の遅れや判断の誤りなど、注意力・認識力の欠如が原因であるものが圧倒的に多く、操作上の誤りは意外にも1割以下となっています。

 

以上からわかるとおり、高齢者ドライバーによる交通事故は、運動能力・運転技能などの身体的な衰えが主要な原因というわけではなく、注意力・認識力、とっさの判断力や動体視力などの認知能力の衰えが大きな原因であるといえます。

運転歴が長く、ドライビングテクニックには自信があるから自分は大丈夫・・・と思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、テクニックの低下が問題ではないということをよく理解しておきましょう。

高齢者ドライバーが交通事故を起こしたらどうなるのか

それでは、高齢者ドライバーが交通事故を起こしてしまうとどうなるでしょうか?

高齢者なのだから交通事故を起こしても仕方ない、だから通常より大目にみてもらえるのでは・・・?というのは大間違いです。

高齢者ドライバーだからといって甘く評価されることはなく、むしろ厳しくみられる場合もあるので注意が必要です。

 

まず、行政上の処分として、交通事故の内容や責任の重さに応じ、運転免許に違反点数が加点され、免許停止や免許取り消し処分を科される可能性があります。

 

また、交通事故によって人にけがを負わせたり死亡させてしまったりすれば、刑事裁判の手続の中で懲役刑、禁固刑、罰金刑などの刑事罰を課される可能性があります。

その刑事裁判の前の捜査の段階では、場合によっては一時的に逮捕・勾留をされる可能性もあります。

 

加えて、被害者に対しては、民事責任を負うことになります。

具体的には、被害者の怪我の治療費、慰謝料、休業損害等についての損害を賠償する責任を負います。

その金額については、怪我の程度等によって異なってきますが、数千万円単位となることも珍しくありません。死亡事故となった場合には、賠償額は当然ながら高額となります。

任意保険に未加入の場合には、自賠責保険でカバーできない損害については自己負担をしなければならないので、大変大きな金銭的負担が生じることになります。

高齢者ドライバーによる交通事故を無くすためにご家族でサポートできること

以上のとおり、交通事故を起こすとさまざまな責任を負うこととなり、本人だけでなく家族にも大変な影響を及ぼす結果となってしまいます。

そのようなことにならないよう、交通事故を起こしてしまう前に免許証の返納を考えることをお勧めします。

高齢者ドライバー本人だけではそのような判断をすることはなかなか勇気もいることなので難しいかもしれません。

しかし、ご家族の方から、交通事故の危険性を説明したり、ご家族が送迎をしたりすることで、免許証がなくとも不便なく日常生活を送ることができる環境をサポートしてあげることが大切です。

高齢者ドライバーの交通事故問題は弁護士法人山本総合法律時事務所へ

弁護士一同

以上で見たとおり、高齢者が自動車を運転することは、交通事故の被害に遭うだけではなく、加害者になってしまう危険性が高いです。

高齢者の方は、免許証を返納したり、返納をしなくても運転をする際は十分に注意をして運転をするよう心掛けましょう。

万が一事故を起こしてしまった場合には、専門家によるサポートが必要です。その際には交通事故に詳しい弁護士法人山本総合法律事務所にご相談ください。

 

この記事を書いた人

代表弁護士 山本哲也

代表弁護士 山本哲也

対応も早くわかりやすく説明してくれた

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