死亡事故の場合ですと、被害者の方が亡くなられる間にかかった治療費はもちろんのこと、葬儀の費用なども請求できます。これらの金額に比べると額が大きくなるのが『死亡逸失利益』と『死亡慰謝料』です。

死亡逸失利益というのは、被害者の方が交通事故にあわなかった場合にその先将来的に得ていたであろう利益のことを指します。通常の場合ですと、その方の平均収入と実際に働いていたであろう年齢までの期間を基礎として算定される額から、必要となったはずの生活費を差し引いた金額になります。この金額というのは、この先の数十年かけて得るはずだった利益を一括して前払いで支払われますので、中間利息が差し引かれます。

死亡慰謝料というのは被害者のおかれていた立場によって基準が決められています(男性か女性か、年齢、一家の大黒柱だった場合など)。そして、死亡事故の場合ですと亡くなられた本人のほかに、近親者の慰謝料を請求する場合もあるのですが、合計額はあまり変わらないようです。また、事故態様が悪質な場合(例えば、飲酒運転による事故の場合)や加害者の事故後の行動が特に悪質である場合(例えば、加害者が証拠隠滅行為を行った場合)、そうでない場合と比べて死亡慰謝料が増額される場合があります。