過失割合については、過去の裁判例の蓄積などを元にして作られた判断基準があります。これは『民事交通訴訟における過失相殺率の認定基準』に記載されている基準で、実務上の指針とされているものです。

この基準は、各事故状況に応じて基本的な過失割合を定めており、重大な過失や著し過失等の様々な修正要素に応じて、基本的な過失割合を修正するというものです。

被害者から依頼を受けた弁護士は、保険会社の交渉と交渉を行う際、この基準を参照して話し合いを進めていくことになります。また、加害者側の保険会社も、この基準を参照して過失割合について話し合いを進めてくるのが通常です。

しかし、このような基準があるといっても、実際の事故状況がどの図に当てはまるのか、基準により決められた基本的な過失割合の修正要素があるのか等、その事故の具体的な事実について双方の主張が食い違うことは多くあります。

そのため、ご質問のケースのように、過失割合についてお互いの主張が大きく食い違うということも起こります。

また、賠償額について話し合いによって示談に至ることができない場合には、最終的には訴訟を行うことになりますが、その場合、さきほどの過失割合の基準などを元にして裁判所が過失割合を判断することになります。

もっとも、あまり見られない珍しい事故の場合など、基準が適用できないようなケースが生じることもあります。そのような場合には、基準だけでなく、参考となる様々な裁判例を探す等することも必要になることがあります。