交通事故の被害に遭って怪我の治療を受ける場合、健康保険や労災保険を使った方が良い場合があります。

交通事故の被害に遭って怪我の治療を受ける場合には、健康保険を使うことができます。また、その交通事故が勤務中あるいは通勤途中のものであった場合には、労災保険を使うことが可能です。そして、健康保険や労災保険を、交通事故による怪我の治療に使うことには、次のようなメリットが存在します。

まず、ご自身にも過失があって過失相殺がされる場合にメリットがあります。

その交通事故が生じたことについて、加害者に一方的に過失がある場合もありますが、逆にお互いに過失があるという場合もあります。そのような場合、例えば加害者と被害者の過失が9:1ならば、被害者に生じた損害額のうち1割は自分の負担になります。この点は、治療費についても当てはまります。

このように、自分の過失が全くないという場合を除くと、被害者も損害の一部を負担しなければなりませんので、損害の一つである治療費を減らしておいた方がメリットがあることになります。そのため、健康保険や労災保険を使って、治療費を抑えておいた方が良いといえます。

また、自賠責保険の補償限度額との関係でも、メリットがあります。

自賠責から支払われる金額には限度額が決まっています。具体的には、傷害による損害の限度額は120万円、後遺障害による損害の限度額は等級に応じて75万円~3000万円と決まっています。例えば、相手方が任意保険に入っておらず資力が十分でない場合等には、被害者としては自賠責保険から補償を受けることになります。

したがって、健康保険や労災保険を使って治療費を抑えておいた方が、自賠責保険の限度額を超えた分を自己負担するというリスクを減らせることになります。

以上のように、健康保険や労災保険を治療の際に使っておくことは、メリットがある場合があります。一方、それによるデメリットは特にありませんので、できる限り健康保険や労災保険を使って治療を受けた方がよろしいでしょう。