交通事故を起こした場合、被害者に対して損害を賠償しなければならないという民事的な責任にとどまらず、刑事責任を問われることもあります。
交通事故を起こして人を死傷させた場合、自動車運転過失致死傷罪(刑法211条2項)や危険運転致死傷罪(刑法208条の2)に問われる可能性があります。自動車運転過失致死傷罪の法定刑は、7年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金、危険運転過失致死傷罪については、人を負傷させた場合は15年以下の懲役、人を死亡させた場合は1年以上の有期懲役となっています。
また、人を死傷させた否かにかかわらず、無免許運転や飲酒運転などの道路交通法違反がある場合には、これについても刑事責任を負うことになります。

刑事事件では、警察及び検察が、事故現場の実況見分や関係者の取調べ等の捜査を行っていきます。そして、最終的に、検察官が、交通事故の加害者を起訴するかどうか決定します。
起訴された場合、刑事裁判が行われることになりますが、罰金刑を前提とした略式命令手続の占める割合が極めて高く、ほとんどが罰金刑で処理されています。
略式命令手続とは、被告人に異議がなく、検察官が「略式裁判による処理が適当と判断した場合は、公判を経ずに書面の審理だけで刑が言い渡される手続です。