A 入院時には、病院において、通常の生活と異なる生活をすることになりますから、新たに購入しなければならない物品が出てくることになります。

それらの購入費用等が一定限度で、入院雑費として損害として認められています。

  入院中の諸雑費としては、①日用品雑貨(寝具、衣類、洗面具、食器等購入費)、②栄養補給費(栄養剤等)、③通信費(電話代、切手代等)、④文化費(新聞諸雑誌、ラジオ、テレビ賃借料等)、⑤家族通院交通費等が該当します。

  これらの入院雑費は、入院中、被害者にとって、支出を余儀なくされるものですが、受傷しなければ支出不要な費用ですから、賠償の対象になります。

  しかし、それらの費用が本当に必要だと言えるのか問題になりますし、また退院後も被害者が自宅で利用できる場合には、支出費用全額を常に加害者に負担させるのは相当性を欠くことになりますから、賠償の対象を一定限度にとどめる配慮も必要となります。
  
  これら少額にとどまる諸雑費の支出額を個別的に1つ1つ立証させ、かつその相当性を逐一判断する方法は著しく煩雑であるうえ、実益に乏しい事から、入院1日あたりの金額を定額で認定して算定する手法が採られています。
  
  裁判所で用いられている基準においては、入院1日につき、1500円程度が入院雑費としての損害として認められています。