交通事故の被害者が後遺障害を負って、日常生活が不自由になったために、自宅を改造する場合があります。このような場合、自宅の改築の費用を補償してもらえる場合があります。

もっとも、どのような改造でも費用全額を請求できるというわけではありません。つまり、家屋改造費の請求が認められるためには、後遺障害の内容や重さから見て生活のために家屋改造が必要と言えなければなりませんし、請求できるのは合理的に必要と言える部分に限られます。

例えば、重い後遺障害のために1人では全く移動できないような方であれば、家屋改造の必要性が認められ易くなります。もっとも、そのような場合でも、例えばあまりにも高級仕様の改造であれば全額の請求は認められにくくなり、合理的な範囲で請求が認められるのです。

また、家屋改造費については、改造によって被害者本人だけでなくその家族にも便益があったり、自宅が新しくなって価値が増えたりすることによる利益の分は、請求額から除かれるべきではないかという議論があります。このような家族の便益や自宅が価値を増す分の利益も請求できるかどうかは一概には言えず、事案毎の具体的な事情から決まることになりますが、減額される可能性もありますので注意が必要です。

また、後遺障害のために、自動車を改造したり、調度品を購入したりする場合もありますが、このような場合も、家屋改造費と同じように、必要性がある場合に合理的な範囲で請求できることになります。

なお、一般的に、自宅改造費は高額になることが多いですから、加害者側・被害者側との間で争いになるケースが多くなっています。