怪我をして医療機関で治療を受ける場合、例えば「全治1カ月」というような診断書が作成されることがあります。

この「全治」という言葉の意味を怪我が完全に治る完治と考えて、全治期間を超えて通院しても、その分の治療費等を請求できないと勘違いされている方もおられるようです。

しかし、「全治~」という期間は、それを書いた医師が、その患者の治療にかかると予想(この点、誰も、未来の事実を正確に予想することなどできません)する期間の目安にすぎず、それ以上の期間通院することができないというわけでは全くありません。つまり、診断書に書かれた「全治」の期間を超えて治療を受けることがあることは、むしろ当然のことです。診断書に書かれる全治期間は、交通事故の処理を行った警察署等に提出して、治療にかかる期間を予想するための目安でしかありません。

したがって、例えば、全治7日間と診断されたからといって、7日分の治療費しか加害者側に請求できないというようなことは全くありません。

このように、交通事故の被害者にとっては、診断書に書かれている「全治」という期間はあまり気にする必要がなく、しっかりと実際に必要な期間通院して、怪我の治療に専念されるのがよろしいでしょう。