最終的に既往症があったかどうか、あった場合には、既往症の影響がどの程度かを判断するのは裁判所です。保険会社の言い分通りに必ずなるとは限りません。

その後遺症の発生が、交通事故の外傷のみによっては発生しなかったのではないか?もしくは、もともと被害者がかかっていた病気が後遺症の発生に影響しているのではないか?と考えられる場合、既往症による損害額の減額が主張されることがあります。

今回のご相談のように、保険会社から既往症を理由に賠償額を減額すると言われた場合は、既往症の名称と、その既往症が自分の後遺症にどのような影響を与えているのか、なぜ減額を2割としたかなどについて、保険会社にきちんとした説明を求めます。その上で、保険会社の考え方が医学的に正しいかどうかについて、治療を受けている主治医の意見を求めます。

また、裁判所は、既往症の態様や程度を考慮した上で加害者に損害の全額を賠償させることが公平か否かという観点で、既往症により損害額を減額するかどうか判断します。ですので、主治医の方に意見を求めた結果、保険会社の考え方が医学的に正しいということであったとしても、保険会社の言うとおりに損害額が減額されるとは限りません。

その後の対応を弁護士に依頼する場合、弁護士は保険会社側の根拠や主治医の意見を参考にしつつ、過去の既往症に関する裁判例を分析します。その上で2割の減額が妥当であるかどうかを検討して相手側との交渉を進めます。