この場合ですと、外国人の方の就労可能期間に左右されてきます。通常ですと労働が可能であるとされる年齢は67歳ということになり、その年齢までの逸失利益が支払われることになります。その外国人の方が日本での就労が67歳まで確実に見込めるという場合であれば、日本人の場合と同じように支払われることになります。しかし、日本での就労が一定期間しか見込めずに、その後は帰国したり日本以外の国で仕事をしていたという状況であれば、日本での就労期間は日本での収入に基づき、そしてその後は日本以外の国で得られる収入を基礎として計算されることとなります。

慰謝料に関しても同様の問題があります。交通事故の被害にあった外国人の方が長期間にわたり日本に在住できないか在住しないと考えられる場合、その外国人の出身国の経済水準を考慮して慰謝料の金額を決めるであるという考え方と、そのような区別をせず日本人と同様の基準で慰謝料の金額を決めるべきであるという考え方が対立している状況です。そのため、被害者が日本に比べると生活水準が低い国の方であった場合には、日本人に比べますと低い金額の慰謝料が認定されることもあります。