ご依頼者

  沼田市・60代・女性・主婦及び自営業

 

事故状況

 歩行者vs自動車の事故。
 T字路において、ご依頼者が青信号により横断歩道を歩いて横断していたところ、右方から来た右折の自動車に引かれ、負傷しました。
 

 

傷病名  

 第4腰椎椎体骨折

 左脛骨近位端骨折
 左股関節脱臼
 左肩鎖関節脱臼 等

 

 

通院の状況

 全治療期間384日間、入院日数246日、通院実日数4日

 

 

後遺障害の認定

 併合10級

  11級7号(脊柱に変形を残すもの)
  12級7号(1上肢の3大関節中の1関節の機能に障害を残すもの)
  14級9号(局部に神経症状を残すもの)

 

 

ご依頼

 事故から約1年後、「保険会社から示談の提案書を受け取ったが、金額が妥当かどうか聞きたい。」とのお問合せをいただき、御相談のうえご依頼を受けました。

 

ご依頼時の保険会社提示額

  約659万円

 

 

解決金額

  約1595万円(約936万円増額)

 

費目 ご依頼時の
提案額
解決額 増加額
治療費 約1115万円 約1115万円  
入院付添費   約58万円 約58万円
入院雑費   約36万円 約36万円
通院交通約費 約63万円 約1万円  
その他   約8万円 約8万円
休業損害 約170万円 約292万円 約122万円
傷害慰謝料 約200万円 約310万円 約110万円
後遺障害逸失利益 約200万円 約463万円 約263万円
後遺障害慰謝料 約260万円 約550万円 約290万円
小計 約2008万円 約2833万円 約825万円
既払い額 約1349万円 約1349万円  
調整金   約111万円  
合計 約659万円 約1595万円 約936万円

 

 

解決のポイント

 当事務所に相談に来る前に、保険会社から依頼者の方に対して示談の提示がありましたが、当事務所でその提案の内容を確認したところ、休業損害、傷害慰謝料、後遺障害慰謝料、後遺障害逸失利益について適正な金額とは言えませんでした。

 

 特に、交通事故の損害賠償においては、家事労働者の休業損害を計算するにあたり、家事労働者の1日あたりの金額が約1万円と考えられているところ、保険会社の提案では,そもそも依頼者の方について家事従事者として扱っておらず、副業についての減収を前提に休業損害額を計算していたため、休業損害の金額が全く適正とは言えませんでした。

 

 また、後遺障害慰謝料、後遺障害逸失利益についても、自賠責保険基準という、法律上最低限の金額にとどまっており、後遺障害慰謝料、後遺障害逸失利益の金額も全く適正とは言えませんでした。

 

 そこで、当事務所が依頼者の方からご依頼を受け、保険会社と休業損害、後遺障害慰謝料、後遺障害逸失利益をはじめとして、最も金額の高くなる裁判所基準での交渉をすることになりました。

 

 しかし、保険会社は、休業損害について、依頼者を家事従事者とは認めたものの、依頼者が比較的高齢であることを理由に、1日あたりの経済的価値を約6000円相当であると主張してきました。この点、当事務所では、依頼者は、事故前は家事労働もしっかりこなしていたことに加え、副業でお店を経営しているなど労働能力が高いことは明らかであったため、家事労働者の1日あたりの経済的価値を1万円として計算すべきであると考えました。

 

 この点について、保険会社と交渉を継続しましたが、保険会社もこの点について態度を変えることがなかったため、依頼者の方に、裁判をした場合に見込まれるであろう金額を説明した上、依頼者の方も納得の上で裁判手続きに移行することになりました。

 

 裁判では、依頼者の方が比較的高齢ながらも十分に家事労働をこなしていること、事故前には副業としてお店を経営していること等の、依頼者の方の労働能力が同年齢の多くの人に比較して高く、家事労働についての1日あたりの経済的価値を約1万円相当とすべきである旨の主張等を行いました。

 

 その結果、裁判所から裁判手続きの中で示された和解案は、休業損害についての当事務所の主張を全面的に採用し、家事労働の1日あたりの経済的価値を約1万円相当として計算したものになりました。

 

 また、交渉段階では加害者側の保険会社が1円たりとも提示することのなかった近親者の入院付添費についても、裁判所の和解案では依頼者の方の受傷の程度等を勘案して1日あたり6500円で90日間の合計58万5000円を認めたものとなりました。

 

 そして、依頼者とも上記裁判所の和解案について検討・説明した結果、依頼者の方も納得の上で、裁判所の和解案に応じることになり、解決に至りました。