解決のポイント

 当方で依頼を受けた時点では、脳神経外科整形外科の合計2通の後遺障害診断書が作成された後でした。

 

 ご本人や相談に同席したご家族から伺ったお話や事故状況、お怪我の内容からすると、高次脳機能障害が強く疑われる案件でした。また、味覚障害や嗅覚障害、せき柱の運動障害(腰の可動域制限)もありました。

 

 しかし、相談時に持参された後遺障害診断書を拝見すると、脳神経外科については、認定に必要な検査が行われていなかったためその記載がなく、画像所見も乏しかったため、このまま申請しても高次脳機能障害として認定を受けることは難しい状態でした。同様に、味覚障害や嗅覚障害についても必要な検査が行われておらず、このまま申請しても認定を受けることはできない状態でした。
 
 また、整形外科については、実際には運動障害が残っているのに、その記載がなく、このまま申請してしまうと、せき柱の運動障害の存在が無視され、後遺障害の認定を受けることができなくなってしまうところでした。

 

 そのため、追加検査の実施や腰部の可動域の測定を病院側に依頼するとともに、それらの結果の遺障害診断書への追記を依頼し、当事務所にて後遺障害の申請を行いました。

 

 その結果、最終的に、高次脳機能障害として9級10号、味覚障害及び嗅覚障害についてそれぞれ14級相当、せき柱の運動障害として8級2号の認定を受け、全体として併合7級の認定を受けることができました。

 

 その後、当事務所と加害者側の保険会社との間で示談交渉を行いましたが、保険会社が「訴訟をした場合の基準を下回る金額での示談にしか応じられない」との態度でしたので、ご依頼者と相談のうえ、示談交渉を打ち切り、訴訟を提起することになりました。

 

 訴訟がある程度進んだ段階で裁判所から和解案から示されましたが、和解とはならず、裁判所に判決を出してもらうことになりました。

 

 判決では、後遺障害について併合7級という認定を前提とした判断がされたほか、加害者の悪質な態度(この事故では、加害者は救急車を呼ぶことも警察に通報することもなく事故現場から自動車で逃走していました)などを理由として通常の場合よりも慰謝料(傷害慰謝料及び後遺傷害慰謝料)が増額され、既に支払われていた自賠責保険金も合わせると、4700万円を超える損害賠償を勝ち取ることが出来ました。

 

ご依頼者

  太田市・50代・女性・主婦

 

事故状況

 自動車vs自動車の事故。
 ご依頼者の乗った自動車が直進で進行中に、対向車線を進行していた加害車両がウィンカーを出さずに突然右折してきたため、これを避けようとしたところ、進行方向左側の電柱に激突し、負傷しました。

 

傷病名  

 頭蓋底骨折
 気脳症
 びまん性軸索損傷
 腰椎破裂骨折
 頸椎骨折

 

 

通院の状況

 全治療期間255日間、入院日数108日、通院実日数60日

 

 

後遺障害の認定

 併合7級
  8級2号(脊柱に運動障害を残すもの)
  9級10号
  (神経系統の機能又は精神に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの)
  14級(嗅覚障害)
  14級(味覚障害)

 

 

ご依頼

 事故で受傷後、通院中に「今後どうしたらよいか全く分からない」と当事務所へご相談にいらっしゃいました。

 

 

ご依頼時の保険会社提示額

  なし

 

 

解決金額

  約4708万円

 

 

増加額

費目 ご依頼時の
提案額
解決額 増加額
治療費   約1180万  
入院付添費   約50万  
入院雑費   約16万  
通院交通費   約1万  
その他   約27万  
休業損害   約248万  
傷害慰謝料   約242万  
後遺障害逸失利益   約1920万  
後遺障害慰謝料   約1100万  
小計   約4784万  
既払い額   約1208万  
弁護士料・遅延損害金   約1129万  
合計   約4705万