目次

1.軽度な高次脳機能障害
2.遷延性意識障害・重度の高次脳機能障害
3.弁護士への早期依頼のメリット①後遺障害認定や損害賠償請求の準備
4.弁護士への早期依頼のメリット②:事故直後の対応と不安の解消
参考ページ)遷延性意識障害・高次脳機能障害専門の弁護士

1.軽度な高次脳機能障害

1.軽度な高次脳機能障害

自覚がなく、見落とされやすい

軽度な高次脳機能障害の場合には、事故に遭われた被害者に自覚症状がない可能性が高いということが特徴です。
この場合には、被害者は、受傷時から高次脳機能障害を疑わせる症状を主治医に伝えていないことが多いため、診断書の記載には高次脳機能障害と認定されるために必要な記載が欠落した診断書が作成されてしまう傾向にあります。

そして、一度作成された診断書を主治医に書き直してもらうということは事実上困難です。
また、仮に高次脳機能障害と認定がなされたとしても、被害者は、ご自身の症状に関して、主治医にうまく伝えることができないことによって、主治医が必要な検査を見落とす危険があり、結果的に低い等級しか認定されない危険があります。

「おかしい」と思ったら弁護士に相談を

そのため、被害者が事故前と比べて変わった様子があるとご家族が感じた場合には、できるだけ早い段階で、専門的知識を有している弁護士にご相談されることをおすすめします。

弁護士に依頼することで、被害者の現在の症状が事故によって生じたものであることを立証するために、病院に被害者と同行して高次脳機能障害を立証しうる検査を主治医にお願いすることもできます。
したがって、ご家族が、被害者の事故後、できるだけ早い段階で被害者の事故前と事故後の変化を感じ取り、脳外傷の専門的知識を有する弁護士に相談することが必要です。

詳しく読む> 山本総合法律事務所が高次脳機能障害・遷延性意識障害に強い理由

2.遷延性意識障害・重度の高次脳機能障害

2.遷延性意識障害・重度の高次脳機能障害

「介護」をめぐる様々な論点

将来付添費については、特に重篤な後遺障害が残存した被害者について、平均余命まで日常生活の基本的動作のほぼすべてに介護が必要となるなどして高額な賠償が必要となり、加害者から様々な主張が予想されます。

まずは介護の「必要性」が問題となります。
次に介護の「態様」につき、近親者介護によるのか、職業付添人による介護を必要とするかという問題があります。
多くの場合、近親者が被害者の身上介護を行うことになりますが、近親者の生活状況によっては職業付添人による介護が必要となることもありますし、近親者介護によるとしても、近親者の年齢的な限界をどのように考えるかといった問題もあります。

また、介護を行う「場所」につき、在宅介護なのか施設介護なのかによって賠償額が大きく異なることになります。
そして、被害者の介護「期間」をいつまでととらえるかにつき問題となることがあります。
さらに、介護費の「支払い」につき、介護費の算定基準の問題もあります。

したがって、遷延性意識障害・重度の高次脳機能障害の場合には、上記の問題を一つずつ解決していく必要があるため、高度な専門知識を有する弁護士が必要となります。

詳しく読む> 山本総合法律事務所が高次脳機能障害・遷延性意識障害に強い理由

弁護士への早期依頼のメリット①後遺障害認定や損害賠償請求の準備

弁護士への早期依頼のメリット①後遺障害認定や損害賠償請求の準備

遷延性意識障害の後遺障害認定

遷延性意識障害になった場合に認められる後遺障害等級は、介護を要する後遺障害第1級です。
これが認められると、自賠責保険からは4000万円を上限として支払いがされます(多くの場合、4000万円を超える部分をさらに任意保険から支払いを受けることになります)。また、労働能力喪失率は100%となります。

遷延性意識障害で上記後遺障害等級の認定を得るためには、脳の画像所見、医師や家族などから見た症状、介護の内容などを書面化する必要があります。
そこで、適切な時期に適切な検査を受けること、家族から見た患者の症状や介護の状況、内容等につき、できる限り事故直後から継続的に記録を付けておくことなどが重要です。

早期に弁護士に依頼すれば、後の後遺障害等級認定を見据え、どのような検査が重要か、どのような観点からどのような記録を残しておくべきかなどについてアドバイスを受けることができますし、必要な場合には、弁護士が病院等に伺います。

遷延性意識障害の損害賠償請求の準備

遷延性意識障害の場合の損害の項目としては、すでに生じた治療費・入院雑費・付添看護費等に加え、将来生じる治療費・入院雑費・付添看護費等や、事故がなければ得られたであろう利益、慰謝料等があります。

これらの損害について適切な賠償を受けるためには、事故直後から必要な記録を付けたり、必要な資料を集めた上保管しておいたりするなどの対策を取っておくことが重要です。
早期に弁護士に依頼すれば、後の損害賠償請求を見据えて、事故直後からどのような対策を取っておくべきかについてアドバイスを受けることができますし、必要な場合には、弁護士が病院等に伺います。

高次脳機能障害の後遺障害認定

高次脳機能障害になった場合に認められる後遺障害等級は、介護を要する後遺障害第1級、第2級、それ以外の後遺障害第3級、第5級、第7級、第9級です。
場合によっては、12級や14級のこともあります。
高次脳機能障害の症状により、認められる等級が変わってきます。
高次脳機能障害で適切な等級認定を得るためには、画像所見があること、交通事故の後昏睡状態や反昏睡状態又は意識障害が一定程度継続したことや、脳挫傷・くも膜下出血等の診断があること、高次脳機能障害の症状を疑う症状があるといったことが必要です。
もっとも、画像所見がない場合であっても、症状など他の事実から後遺障害等級が認定されることもあります。

高次脳機能障害において適切な認定を得るためには、遷延性意識障害の場合と同様に、適切な時期に適切な検査を受けること、家族から見た患者の症状や介護の状況、内容等につき、できる限り事故直後から継続的に記録を付けておくことなどが重要です。
早期に弁護士に依頼することで、重要な検査や記録のしかたなどについてアドバイスを受けることができますし、必要な場合には、弁護士が病院等に同行します。

高次脳機能障害の損害賠償請求

遷延性意識障害の場合、認定され得る等級は、介護を要する後遺障害第1級です。
それに対し、高次脳機能障害の場合、認定されうる等級が複数あり、どの等級が認定されるかによって、損害賠償請求の額も大きく変わってきます。
そして、高次脳機能障害の方の症状は、人によってさまざまであるため、その人の症状がどのようなものであり、どのような損害が生じているか、どのような損害が生じ得るかも大きく異なります。

そこで、患者の症状やその変化などについて、定期的に検査を受けたり、事故直後から必要な記録を付けたり、必要な資料を集めた上保管して置いたりするなどの対策を取っておくことが重要です。

早期に弁護士に依頼すれば、後の損害賠償請求を見据えたアドバイスを受けることができますし、必要な場合には、弁護士が病院等に同行します。

まとめ

事故により遷延性意識障害や高次脳機能障害となるような頭部外傷を受けた場合、ご本人やご家族の方は、事故から間もない間は、なかなか後の損害賠償のことなどについて考えることは難しいかもしれません。
しかし、適切な後遺障害認定を受け、適切な損害賠償を受けるためには、早期に弁護士に相談・依頼することがとても重要です。一度、遷延性意識障害や高次脳機能障害に精通した弁護士に相談されることをお勧めします。

弁護士への早期依頼のメリット②:事故直後の対応と不安の解消

弁護士への早期依頼のメリット②:事故直後の対応と不安の解消

弁護士に早期に依頼することで、後の適切な後遺障害認定や示談交渉のため、事故直後に何をすべきかについて、アドバイスを受けることができます(必要な場合には、病院や実況見分に弁護士が同行します)。

また、加害者の保険会社への対応も弁護士が代わりに行うので、不安やストレスなどによる負担を減らすことができます。

後の適切な後遺障害認定のために

事故により頭部外傷を負い、遷延性意識障害や高次脳機能障害と診断される可能性がある場合、その障害に応じ、適切な後遺障害等級の認定を受けることが重要です。認定される後遺障害等級により、得られる賠償金の額が大きく異なってくるからです。
そして、適切な後遺障害等級の認定を得るためには、必要な検査を適切な時期に受けておくことが重要です。

例えば、頭部外傷を負った後は、まずはCT検査を受けることが多いでしょう。しかし、後の後遺障害等級認定を見据えたとき、事故直後のMRI検査の結果が重要になってくることがあります。
事故直後の検査結果がなく、かなりの時間が経ってしまってから初めてMRI検査を受けるなどした場合、脳出血の有無や程度が判別し難くなり、後遺障害等級の認定において不利になる可能性があります。

そこで、早期に弁護士に依頼することによって、後の後遺障害等級認定を見据え、事故直後から、必要な検査や適切な検査時期などにつき、アドバイスを受けることができますし、必要であれば、弁護士が病院に同行します。

後に過失割合で不利にならないために

事故によっては、後に過失割合が争いになるケースもあります。
過失割合が争いとなった場合に重要なのが、事故直後に警察が作成する実況見分調書などの刑事記録です。
警察は刑事事件の処理のためにこれらの記録を作成するのですが、これらの記録は事故の示談や訴訟においてもとても重要です

例えば、事故当時、相手の車に気付いたのがどの時点か、など、実況見分調書などに記載された内容が、後の過失割合の判断の際に参考にされるのです。
実況見分調書などの刑事記録は、事故の当事者の供述を参考にして作成されるので、事故直後、その重要性を知らないまま、不正確あるいは曖昧な記憶に基づいて供述をしてしまうと、後の過失割合の認定において不利になるおそれがあります。

そこで、早期に弁護士に依頼することによって、後の示談交渉などで不利にならないようアドバイスを受けることができますし、必要であれば、弁護士が実況見分に同行します。

加害者の保険会社への対応などによる負担を軽減

交通事故により頭部に損傷を負い、遷延性意識障害や高次脳機能障害と診断される可能性がある場合、事故直後は、症状がどうなってゆくのかといったことや、将来の生活、仕事や学業についてなど、さまざまな不安が押し寄せます。
しかし、症状が落ち着き、精神的にも落ち着くまで、加害者の保険会社が待ってくれる、などということはありません

加害者の保険会社とは、事故直後から連絡を取り合い、対応をしなければなりません。
また、保険会社の担当者によっては、対応が悪いとか、連絡が取りづらいとかいったことも少なからずあります。
そこで、加害者の保険会社と連絡を取らなければならないこと自体がストレスになることがあります。

このような場合には、早期に弁護士に依頼すれば、保険会社への対応を代わりに行ってもらえるので、負担を減らすことができるでしょう。

まとめ

事故直後は、治療や将来への不安などから精神的に手一杯になってしまい、弁護士への相談や依頼などは後回しになってしまいがちです。

しかし、弁護士に依頼することで、むしろ、日々の負担や将来への不安が軽減され、しっかりと治療に専念することができるでしょう。
何より、ご本人の将来の生活のためには、適切な後遺障害認定を受け、適切な損害賠償を受けることが必要です。
自分自身が事故に遭ってしまった場合、あるいはご家族などが事故に遭ってしまった場合、早い段階で、交通事故の実務に精通した弁護士に相談されることをお勧めします。